2010年5月16日日曜日

タイ情勢 を真面目に考えてみた。

今回のバンコクは、本当にまずいんじゃないんだろうか?
下記のリンクは、結構今回の情勢に関する写真、ヴィデオを集めていて
状況のリアルな形が伝わってくる。英語だけど・・・
http://www.thethaireport.com/thethaireport/index.html
1992年の騒乱のときはちょうど、診断君赴任の前の月に、似たことが
あったが、あの時はむしろタイのインテリあるいは中間層などが犠牲に
なったと聞いている。しかし、今回は貧困層が主体のデモである。
これに同調している人間は山ほどいるのだ。そこかしこに・・・
タクシーの運ちゃん、露天のおばちゃん、ガソリンスタンドの兄ちゃん、
女中さん、駐車場の整理係の兄ちゃん、みなカタルシスを感じるに
十分な状況であろう。
確かに、タイは相続税とかないので、金持ちはいつまも金持ちという
印象がある。ただサイアミーズドリームもこれはこれであると思っている。
なにしろ、タイ人は会社を辞めようが辞めまいが、すぐ自分で商売を
思いつく。そうして成功する人が出てくる。
金型屋なんて、そのいい例だ。日系の大手で金型部門にいて辞めて
大きな金型工場の社長なんて、10人は知っている。

しかし、タイの貧困層といっても非常に階層が深く、深刻だったのか
もしれない。それが火をふくようなことになれば大変なことだ。軍隊
だって、徴兵制度でクジを引き当てた農民じゃないか?
金持ちは、クジあてても、コネでなんとか回避できるから。
金のないやつはおとなしく徴兵に従うだけだ。

アピシット首相の家を見れば、どう考えても富裕層の出であることは
明確である。タクシンのほうがむしろ、チェンマイの警察官出、
苦労人、成金という雰囲気に見える。

貧困層という言い方から少し変えて、貧乏な生活をしている人は非常に
多いのですよ。タクシン首相は彼らに家を与えた。あちこちに、日本で言う
市営住宅団地みたいなのが、今日も一杯建っている。診断君のオフィス
近くにもある。あれのお陰で、間違いなくホームレスは減った筈だ。

これから、大きな強制排除に入った時に、軍隊内に変化が起きないか
大変心配だ。それが起これば、クーデターに近い180℃展開の可能性も
あるんじゃないか?そもそも、外国人が沢山タイに居るが、外国人がタイ
にお金を落とすことも事実なら、タイの貧困層には手の届かないような格差
社会を引き起こす一因であるのも事実であろう。そういう当たり前では
あるが、今まで触れなかった傷・・・王様の威光で保留されてきた傷ではないか?

しかし、上記リンクのヴィデオは、ショックだ。ルンピニ公園の中に、兵士が
銃を打ち込んでいるシーンがあった。あそこには去年あたり、よく散歩に
いったのよ。本当に、都会のオアシスだと思っていました。その前は
偏見もあったけど、そこであんなことやっているの。
情報では、サムットプラカン県でも、同様のデモが始まったようだ。
あちこちで起こるこれは一体何なのか?今回の制圧が成功すればするほど
場所を変えて、同様のデモが発生し、国中に広がるのではないか?という
不安がここにきて大きく頭をもたげている。実際赤黄支持者は5分5分で
あるという、タイ国内の雰囲気をタイにいない方にはわかってもらいたい。
下手にどちらかの悪口は言えないのが現状なのだ。
前回の空港封鎖とはちょっと内容が違うように感じる。
しかし、空港封鎖の時もそうであったが、デモの中に子供連れの主婦が
いるわけである。今回、軍隊はそこに水平射撃をすることになる日も
くるのではないか?今の調子なら。

今まで、傍観者としてこの騒乱を見てきたが、(というかそうせざるを得ない
外国人であるので)自分なりに何らかの対策をとる時がきたのではないか?
カンボジアの二の舞はないだろうが、収まるところに収まらないという
不安は日増しに高まるばかりである。カンボジアには共産主義があったが、
タイには、対立を解決する最終回答があるのだろうか?

バンコクより診断でした。

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