2011年5月8日日曜日

ユッケ

ここのところ診断君は、ちょっとウイルス性胃炎らしきものにかかっており
先週、今週と、バンコクジェネラル病院に通っているのである。
脱サラ1年、そろそろ応力が開放されなくてはならないのだろうか?

そうしている間にこのユッケ騒動である。最近韓国焼肉は結構好きで、
行っているが、ユッケもその中で食べているかも知れない。が最近は
ユッケを食べた記憶はない。

冷静に考えて、こうした肉を生で食せば、それなりのリスクというものは
ある。ユッケの写真をみていると、そこに生卵なんかも乗っていて、危険度が
高く見えるであろう。 以下に並べるリスク食品こそはまず食べる前に、相手に
一定の覚悟を与える必要があると私は考える。

1.生牡蠣
広島の生牡蠣はおいしかったし、あたったこともなかったが、タイでは何度
生死の境を彷徨ったかわからない。
クマモトという牡蠣は、アメリカでも高級品として珍重されているというが、
牡蠣にあたるということは、貝毒も含め、牡蠣の生育環境にある様々な
菌が影響するようで、生食用の牡蠣は、出荷前には、長い断食に入る
ことで毒の摂取を最低限に抑える。
そうはいっても、大腸菌などに代表される細菌は70℃以上の熱湯
でないと、殺菌されないのであるから、生で食す、すなわち、危険ととなり
あわせの行為であることは間違いないだろう。

2.馬刺
ウイキペデイアによれば、加藤清正軍による発案とあり、発祥もまた熊本
のようで、またしてもという感じである。昔、中央競馬上で売っていた、馬肉
ハンバーガーを思い出すが、馬の油は、口でとろっとするので、なかなかにおいしい。
これもまた食中毒の危険性はあるようである。

3.レバ刺し
レバーは、そもそも、体に入ってきた食物を摂取、仕分け、あるいは毒分を
除去するという働きをもっていることから、生物の体の中で、もっとも複雑な
働きをすると共に、毒成分を蓄積しやすいところである。
それを食べて、あたっても文句は言えない。と思うのであるが如何でしょうか?
これまたおいしいんですが。

そもそも、ユッケは韓国人の食べ物であり、韓国には韓国での、こうした食中毒
を起こさない知恵というものがあるのではないか?韓国では、ニンニクとゴマ油
を混ぜ、長時間熟成させてから・・・とあるが、こういう、知恵が伝わっていない
ことも今回の問題の原因になっていないか?

タイで生牡蠣を食するとき、そのそばに、ニンニクを焼いたものや、得体の知れない
草などが一緒に出てきて、タイ人はこれと一緒に食するが、日本人であれば、そんな
草はうっとうしいのでそのまま生牡蠣をがぶっといってしまい、それがために、大きな
当たり方をしていないか?

人間は火を発明するまでは、生食をしていたのである。古代人であれば、その口に
いれる、肉の鮮度は自ら分かった上で食したはずである。もっと突っ込んでいうなら
自らが殺した動物を、自らが食していたであろう。しかし、今のように、食べる側と
食べられる側の間に距離と人手と時間がある場合、生食はある程度の覚悟
をもって行われるべきであろう。

いわく、この食品は生食です。お客様のリスクで食されるものであり、当方は
一切関知しません・・・と。気がつけば、そんな看板はあちこちにあるはずである。
デパートの駐車場、ゴルフ場のロッカー、手術前の承諾サイン。人間が人間にたいして
行える安全保障には限度があるのだろう。