2010年4月30日金曜日

君はアバターを見たか?

DVDが出ていましたので、見ちゃいましたよ。アヴァター。
これは面白かった・・・別世界を旅行したような気分。
一見の価値ありですよ。

ここのところ忙しくて、帰ったら寝て起きての生活でしたが、こういう
映画を見るために仕事してんだよねえ・・・
私はもともとジェームズキャメロンという監督は、エイリアンの時代
から大好きで、勿論、彼の最大の代表作はタイタニックであるわけ
ですが、ツルーライズという映画も好きなわけです。

いまや、私はアバターのスカイピープルの世界を旅して帰ってきて
偉い疲れておりますが、最後のほうのまとめ方はちょっと寂しかった
のも事実。戦いということになると、同じみの軍事兵器が出てきて、
おなじみの空中戦、おなじみのロボット兵器、こればかりはどうにも
変えられませんね?この監督はどこかの工場で働いていた期間が
あるのではないかといつも思うのです。そういう機械の描写に、
アバウトさがない。例えばスターウオーズとかでは、どうしてそうなるか
よくわからない未来の機械やら乗り物がが、キャメロンの場合、
ある程度現在の理屈にかなっている。未来の戦いというのは銃
とか槍とかでなく、なんかもっと凄いものではないですか?

タイタニックは、あまりみたくない映画で、何故ならなんでか分からんが
ディカプリオが海中に沈んでいくシーンで泣けてくるのです。泣けてくる
映画は他にもあるが、ほとんど、同情からでも共感からでもなく、しかも
ディカプリオが好きでない自分が、彼が水に溺れていくシーンで泣けて
くるのは、非常に自分に腹がたつ。だから、嫌なんです。
中国の江沢民はこの映画を高く評価したそうだが、それは労働者搾取
という観点から、アメリカもやっと共産主義の理想が分かってくれたか?
というすごい理由で絶賛したとのこと。

ターミネーターがキャメロンの出世作になるわけだが、とにかくしつこい
演出がこの人の持ち味でしょう。これでもかこれでもかと見せ場を用意
してくる。

個人的にはエイリアン2が良い。今までで2番目に評価しているこの監督
の映画だ。何が良いかというと、シガニーウィーバーでしょう。 エイリアン
の女王と人間の母の対決という、ともすれば生臭い、油臭い映画に
必ず、明確な生物中心のテーマを押し出してくる。この人の映画は、
言葉がわからなくても大体筋立てがわかるし、内容に入り込みやすい。
アバターでもウイーバーは出てきます。

私は、シュワルツネッガーの映画でいくつか好きな映画がある。その中
でもキャメロン監督のツルーライズは最高だ。実はこの監督の映画で
もっとも好きなのがこの映画だ。旦那は、CIAの秘密エージェントで、
常に機密プロジェクトに関与しているので、奥さんにこの秘密を
知らせることはできない。その奥さんの浮気を発見したところから
物語は展開する。お決まりのアラブのテロも出てくるが、どこか憎めない。
なんかお腹は一杯なのに、さっぱりした後味。戦闘機で橋を一個
ぶち壊しますよ。絶対見てください。
ネッガーさんは、ここの中で結構礼儀正しい人間を演じている。街の
中で、逃亡するテロリストを馬で追いかけるのであるが、通行人の
人にいちいち(EXCUSE ME)とことわりながら行くシーンはなかなか
好きだ。大体、犯人をおっかける主人公って(そこ、どけ、危ないぞ)
でしょ。実際がどんな人間か分からないが、この礼儀正しさという
演技が、彼をBIGに変えたような気がするのである。

キャメロンは好きだが、エンタなのか黒澤なのか、キューブリック
なのか、ゴダールなのか、よく分からないMIXされた居心地の
悪さもある。あまり安住できない監督でもある。でも器用な監督
というわけでもなさそうだ。その中心にあるのは、キャラクター
作りのきめ細かさではないだろうか?そう考えると納得がいく。
派手な、CGもセットもロケーションも、その中心にしっかりとした
キャラクター作りがある。それは人間だけでなく、エイリアンでも
ターミネーターでも一緒だ。

キャメロンのてがけるドラマも好きだ。ダークエンジェルは、よく
見ると実にちゃちなセットであるが主演のジェシカアルバの
強烈な個性と何より可愛さ、美しさ、スリムな感じが最高に発揮
され、ちょっと安物な架空の設定が気にならない。
出世作のターミネーターもずいぶんと安っぽい雰囲気があるので
ある。ということは、キャラクター作りは、映画を面白くする大きな
骨格をなしていることが分かる。なんども言いますが、たまりません。
ジェシカアルバ。

アバターに戻れば、今回はとにかくスカイピープルの世界なり
文化なりが入念に作りこまれているし、動物なり、植物なり
が、ちょっと考えられなかったような形で設定されている。
人間はここでは脇役だ。
空飛ぶ岩は、日本のアニメの実写化みたいであるが、それに
してもここまでリアルな実写があるのだろうか?これ本当に
CGで作ったの?ちょっと風の谷のナウシカみたいな感じは
あるのだが、なによりもその設定が奇抜だ。それがCGで
作られているということを前提にしていながら、それを忘れ
させる、そういうCGじゃないでしょうか?

ここまで書いてお分かりになるのは、私がかつて大学で
映画サークルに在籍し、貧しい8mm映画を撮っていた男で
あるということである。

映画は、
ストーリーで唸らせる。
>こういう場合非常に軽妙である場合か、そのストーリー
の持つ展開性奇抜さに途中で気づいて驚かされる場合。
その中でしか表現できない世界を作る。
ポランスキーとか、黒澤の初期の映画がそれだ。

>今回のアバターもそうだし、映像派といわれる人は、
内容はちょっと退屈でも、見た後に何回も懐かしく思う
世界をもっている。フェリーニ、 小津安二郎、ティムバートン、
大林宣彦がそれだろう。

>そして、なんだか知らんが、泣けてしまう。感動しちゃう。
心の居間にどかどかぐっさり踏み込んでくる。
こういう映画は本当に説明しようがありません。
これは作る側も意図してどこまで出来ているのか?

ということで私は映画は好きです。今度はまた別の監督
について語ってみましょう。 私の勧めた映画は絶対
面白いと保障しましょう。

それでは、さよなら、さよなら、さよなら。

0 件のコメント: